グッドライフデザイン人事制度
グッドライフデザイン人事制度は従来の会社視点の人事制度に「個人の幸せ」という視点を加え、会社の幸福と社員の幸福を同時に実現する新型人事制度です。
人事制度の新標準コンセプト
会社も社員もまるごと幸せにする人事制度
近年先進国において、経済と国民の幸福度に関係性を見出そうとする調査研究が進められています。日本でも政府発表の経済対策基本方針の一部で国民の幸福度の向上をうたうなど「個人の幸せ」にフォーカスし始めています。
「大きな流れをとらえる」という感覚でいうと、幸せ探しは世界中の経済活動や人々の生活などあらゆるシーンで行われている様に見受けられます。
「幸せ」は個人に属するものです。でも、経済成長は集団がかなえるものです。会社の成長も同じです。幸せな個人の集団が会社を成長させるのです。
当社のこれまでの人事コンサルティング経験等から人事制度のコンセプトは、
- 会社を成長させるため
- 競争に勝つため
- 会社を強くするため
など、会社視点のアプローチで考えるのがスタンダードで、近年は「変化対応」も重要なキーワードの1つに加えられるなど、「会社を構成する個人」が経営戦略をどう実現するかが主眼でした。
ここで、ちょっと視点を変えて人事制度を「個人視点」で考えてみたいと思います。なぜ、「個人視点」なのか、ポイントは5つあります。
「個人の幸せ」は永遠のベーシックコンセプト
不透明な先行きや前例のない変化対応など激変する経済環境、人々の労働に対する考え方や価値観の変化、国や文化の違い等、これらに左右されないのが「個人の幸せ」です。
「個人の幸せ」を叶えるために労働がある
なぜ労働するのか→生活のため→生活を向上させるため→幸せな生活をするため→もっと幸せになるため・・・幸せには段階がありますが、幸福満足度はさらに上が求められ、単なる「目標達成」と違って、自然発生的なモチベーションによって常に「向上」にベクトルが向けられています。
「自分の幸せ」に対しては、誰でも絶対的にポジティブである
自分自身の行動や意思決定の動機となるものは数字や事象だけではありません。多くの場合、自分がこれをやった時、幸せな結果になるのかならないのか(自分にとって損か得か、うまくいかなくてもやってよかったと思えるか等)を考え、感覚的なものも含め、自分が幸せになる方を選び行動しています。
「幸せ感」は常にモチベーションキープの要である
人々の考えとしてメジャーなのは「うまくいった=幸せ」、「うまくいかない=不幸」というモノクロな考えではなく、「うまくいかなかったけれど、でも幸せ」というスタンスです。結果として及ばなかったけれど、自分が努力した、皆で頑張った、得るものがあった等、いわゆる「エクスキューズ」ですが、救われたり、達成感を味わったりと常にモチベーションキープの中心です。
「個人の幸せ」の集合体は「会社の幸せ」になり得る
個人が幸せを追い求め、幸せを享受している限り、その集合体である会社は幸せな状態にあるといえます。幸せな会社の社員は皆幸せです。会社の幸福度と個人の幸せは完全に連動しています。
以上の5つのポイントから「個人の幸せ」を考えて、人事制度を構築することは大いに「あり」だと思います。
次に、当社の人事コンサルティング等の経験から、会社が安定し、また成長し続けるためには、
- 本質をとらえた実現性の高い経営戦略
- コミュニケーションが活発で、いつでもポジティブな会社の雰囲気
- 社員個人の努力とクリエイティビティ
この3つが常に満たされている必要がありますが、特に(3)の社員個人の努力とクリエイティビティが最も重要なファクターであることはいうまでもありません。
つまり、会社が社員個人の努力とクリエイティビティをいかに引き出せるかが、いつ何時も大きな課題となっているわけですが、今まではそのために個人に対し「この会社に属する社員として目標を与え、評価し、報酬に反映」の繰り返ししかありませんでした。
ここに「個人の幸せ」という視点を加えた場合、「この会社に属する自分個人が、どうすればもっと幸せになれるのか自分で考え、実行し、自分で評価・反省を継続することでパーソナルライフプランに反映させる」ということが可能です。個人にとっては、後者の方が思い入れが強くなることは必至です。
グッドライフデザイン人事制度における会社視点と個人視点とは
今まではAラインのみでした。このAラインを繰り返すことによって、個人の会社員ライフが形成されていたわけですが、これはあくまでも会社視点であり、その結果として個人が幸せであろうということでした。
ここにBラインを加えることによって、人生の大半の時間と膨大な労力を注ぎ込んでいる「会社」における「労働」に、自分なりの幸福を見出してもらい、その幸福の取得に対する実行と達成→幸福感を得る→学習と向上を自然発生的に継続してもらうことが可能となります。
人本来の「自分を幸福にする」モチベーションやスキルは、常に維持向上されているので、表出する結果(言動、行動等)は個人差がありますが、会社にとってポジティブに働くことは間違いありません。
グッドライフデザイン人事制度が生む新しい考え方や感覚とは
目標・評価は1つの基軸(人事制度コンセプト)に対して2ライン
1つは会社が目標を与え、ある一定期間で評価が繰り返され、報酬等に反映する既存のラインです。もう1つは個人発の自主的長期目標にも続く、「自分目標達成」の過程、結果、自己評価など、個人が自己成長に向けて行動することを会社が肯定し、新しい可能性を引き出すための新しく自由なラインです。
社員全員のポジション、キャリア、スキルをマッピングして公開
会社の人材力の状況と可能性、必要なスキルやその獲得状況、誰が何をしているのか、自分と会社の関係、皆のキャリアやポジション等々・・・。皆でより多くの経営情報を共有することで、共感力や共存・協働意識が強まります。個人の思いや希望と会社の戦略に接点が生まれることにより、行動に繋がるより現実的なプランとイメージトレーニングが可能です。
「仕事をする自分を幸福にする」具体策を自己申告
会社は社員個人が考えたことを肯定し、場合によっては支援するなど、報酬等の処遇とは別の次元で「協力・支援」を行います。会社と社員個人との繋がりは、柔軟で多様な方がより良好な関係を保持しやすくなります。
「幸福になるために行動する」ことは世界共通
幸せになりたい気持ちや幸福を習得するための努力は世界共通です。自分が幸せになるために労働していれば、労働そのものに幸せを見出すことが可能となり、それは人生の価値を高めることに繋がります。グッドライフデザイン人事制度が目指すのは世界共通のコンセプトです。