第5回:人事制度改革が必要な時
人事制度改革をご依頼頂く際の動機・理由には様々なものがありますが、大きく分けると3つのジャンルがあります。
- 明確な意思のある「ポジティブな人事制度改革」
- 具体的な問題点を「人事制度改革で解決」
- 何となく現場が変?! 「もしかしたら人事制度改革で変わるかも?!」
この3つのジャンルに属する具体的な動機・理由を以下に列記してみました。
明確な意思のある「ポジティブな人事制度改革」
- 会社の将来的な発展を見据えて経営インフラとしての人事制度をきっちり整備したい。
- 新会社設立、組織改革に伴い、人事制度を整備又は見直したい。
- ビジョン・戦略をより一層浸透させるために人事制度を見直したい。
- 合併に伴って異なる人事制度を統合したい。
- 社員にわかりやすい、オープンでシンプルな人事制度にしたい。
- 歴史を物語る継ぎはぎだらけの賃金制度や評価制度をすっきりさせたい。
- 長い間、人事制度の見直しをしていなかったので、今の時代に合った、今の経営状況に合った、今時の人事制度にしたい。
- 「他社とは違う個性的な企業風土」「競争に強い企業風土」を人事制度に反映させたい。
- ズバリ! 社員のモチベーションをUPさせる人事制度にしたい。
- 社員も増えそうなので、自社の未来予想図の一部として、将来性を感じさせる人事制度を整備したい。
具体的な問題点を「人事制度改革で解決」
- 経営者、経営サイドの一部の人の裁量で社員の昇給・昇格が決定されている場合があり、社員の間に不満、不公平感がある。
- 現行の人事制度が形骸化していて機能していない、もしくは正しく運用されていない可能性がある。
- 評価制度や賃金制度の内容・基準等が、現場や職務の実態にマッチしていない部分があり、一部の曖昧な部分やグレーゾーンが人事制度の信頼性を低下させている。
- 上司が部下を正しく評価できていない気がする。また、評価結果も効果的にフィードバックされていないと思う。
- 部署間で評価にバラツキがありすぎて、全体としてみたときのバランスが悪い。何か根本的な問題があるかもしれない。
- リクルーティングの際基準としているスキルと入社後評価しているスキルが違う。人事評価を見直す必要がある。
- 現行の人事制度はどう見ても「全体スキル」を向上させるとは思えない。
- 現行の人事制度は頑張った人や結果を出した人に対しての評価が低い気がする。こんな時代なので頑張った人を大事にする人事評価にしたい。
- 様々な雇用形態の人がいる現状だが、そろそろ枠を決めてできるだけ同じ制度で運用したい。
何となく現場が変?! 「もしかしたら人事制度改革で変わるかも?!」
- 優秀な社員、頑張っている社員、前向きな社員がなぜか先に辞めていく。
- 自分の処遇への不満を理由に辞める社員が増えた。
- 入社してしばらくすると「将来が不安、先が見えない」という理由で辞める社員がいる。
- 「スキルを身につけたいので」という理由で辞める社員がいる。
- 現場に活気が感じられない。ムードメーカーも見当たらない。2、3年前の活気はどこに消えたのか。
- 社員全員ではないが、全体的にモチベーションが下がってきている気がする。
- 労働時間と成果に疑問がある。最近なぜか全体的に集中力が下がり気味である。
- 会社の雰囲気は明るくて活気があるのに、なぜか数字が落ちてきている。
- 経営サイドの考えと現場の行動がチグハグ、この頃うまく意思の疎通ができていない気がする。
等々、人事制度改革ニーズは上記のバリエーションを見てもわかるように、実はあらゆるシーンで沸き起こっているのです。もちろん、人事コンサルティングにおけるインタビューや意識調査で抽出されるものもあります。
時々「ユニークだ」と感じるのは、経営サイドへのインタビューと現場の意識調査の結果が、あらゆる局面で違っていたり、ギャップが激しかったりする場合の、その「内容の豊かさ」です。全てのケースについて調べたならば、むしろ同じ問題点を共有し、同じ方向を向いているケースの方が稀なのかもしれません。
ともあれ、そんな色々な思いを何らかの形にするのが当社の人事コンサルティングです。良くしようという思いを考え抜いて形にしたら、社員や会社が良い方向に行った。・・・・・経営コンサルタント冥利に尽きます。